定期健康診断面倒くさい....
モニグロについて書いてたら、何故かBeady Eyeを聴きたくなったので聴きながら語りたいと思う。
僕が書き綴りたいのは1stの方では無く、この2ndの方だ。
『BE』 Beady Eye
Oasisと同じように突如と不満の残る解散をしてまったバンド Beady Eye。
2009年のitunes festivalで兄であるNoelのブチギレ脱退事件(噂に過ぎないが、怒らせてしまったのはやはりLiam...カワイソス...)をきっかけに事実上の活動休止状態となってしまったOasis。
高校時代、昼飯休憩の時このニュースの記事を見てまぁぶったまげた。
これまで幾度と無く兄貴が脱退してはまた戻るなんて事はファンにとっては日常茶飯事みたいなものだったし、どうせまた戻ってくるんだろうなぁ...と高を括っていた。
しかし、公式サイトで兄貴が脱退声明文を掲載した程自体は深刻化していて少し不安になりつつあった。
長く沈黙を保っていたバンドだが、遂にLiamが「Oasisはもう終わった。これからは新バンド名に変えて活動していく。」と述べた。
僕がこの声明を聞いた時、衝撃というよりも何故かまぁそうなるよな...と自然に納得してしまった。
近年でのLiamのパフォーマンスはおそらく筋金入りのファンでも褒められたものではなかったし、2000年代以降のアルバムの評価も初期作と肩を並べるには程遠くなってしまったので、ここいらが潮時かもしれないと寂しくなりながらも彼らの門出を応援したのである (ちなみに僕が後期Oasisのアルバムの中で1番好きなのは5thのHeathen Chemistryだ)。
とまぁそんな事態を経て弟Liamによる新バンドBeady Eyeが始動してすぐに1st Album
『Different Gear, Still Speeding』が発売された。
1stは後期Oasisよりも素晴らしい出来だと僕は今でも思っている。1stはこれでもかという位ブリティッシュアンセムに満ち溢れていたし、目新しさは特に見られないものの、Rock 'n' Rollとは何かを思い起こさせる良いアルバムだったと思う(The RollerはLennonの某曲に似過ぎて笑ってしまったが)。
そして2年前に2nd Album 『BE』が発売。
おそらくファンの多くはLiamがインタビューで「宇宙までブッ飛ぶ壮大なアルバム」と発言したために期待度が自然と高くなってしまったのだろう。
当時は僕もその1人であり、発売日にレコード屋へ行き即購入してワクワクしながらCDをウォークマンに取り込んで聴いたものである。
肝心の内容はというと、スケールは確かに大きい雰囲気ではある。
ただこれまで多くのUKバンドが迷作と賛否両論になってしまうアルバムを作る時に実践してきたサイケデリックな楽曲が大半を占めていた。
これで宇宙までブッ飛ぶと言われると流石に首を傾げざるを得ないだろう。
一通り聴き終えた頃、僕もこれまた問題作を出しちゃったなぁ...と苦笑いしたものだった。
しかし、何回か聴く込んでいくうちにこのアルバムは叩かれる程駄作でも無いのでは...?と思い始めた。
まず#1のFlick Of The Fingerは文句無しに格好良いトップナンバー。徐々にテンションを高めさせる展開は流石といったところ。後半の流れは思わず気分が高揚する。
#2 Soul loveは程良い心地良さを感じさせるアコースティック曲。アラフォーになったliamの声はこれはこれで渋味がある。
#3 Face The Crowd ~ #4 Second Bite of The Appleの流れもそこまで悪くは無い。
決して一本調子な展開というわけでも無いし、# 4のサビは自然と口ずさんでしまう。
個人的に好きなのは #5 Soon Come Tomorrowだ。
何故シングル曲に選ばれなかったのかいささか疑問である。サビやギターソロでの叙情性が素晴らしく感慨深い気持ちにさせる。僕が一周目に聞いた時この曲が1番印象に残った。Andy Bell(Gt.)はRideでも聴いてて思ったけど曲作りのセンスが有るなあ。
#6 Iz Riteや#7 I'm Just Sayingも退屈にさせない良曲。
#8 Don't Brother Meは曲名からしてニヤける曲(ツンデレ眉毛とネタにされても仕方が無いと思う...)。やや長尺でダレ易いものの、後半のインストは余韻を残す感じで良い。
#9 Shine A Light はフォークソング風味な曲。サビで楽しむというよりも曲全体で楽しめる曲という印象が強い。
#10 Ballroom Figuredはアコースティックで哀愁的。ただこの辺りで人によってはもう飽きてしまうかなと思う。
#11 Start AnewはLiam作のバラード曲。Oasis期のSongbirdやLittle Jamesに比べると随分上手くなったなあと感じる。とても優しく、最後を締めるにはややパンチが足りないがそれでも叙情性は発揮されており聴いて良かったと思える曲である。
全体を通してスローテンポな曲が多く構成されており、地味な印象は確かに否めない。しかしBeady Eyeならではの個性はそこまで失われてはいないと思う。所々の良さはハッキリと感じ取ることが出来る。
Oasisのアルバムに例えるならば、4thのStanding On The Shoulder Of Giantsだろう。地味ではあるが、小粒な良曲が揃っている印象。4thはそれでもNoel作曲がほぼ占めているため、こちらよりかは評価が高い (メインソングライターが居なくなってしまったのだから、Oasisと比べるのも酷な話である...)。
俗にいうスルメ盤の1つとして聴いてみれば印象が変わるかもしれない。何回か聴き込んで僕もようやく1stと大差ない良作だと感じたのだから。
最後の来日となった横浜アリーナ公演は珍しくLiamのパフォーマンスはそこまで悪くなかった。屋内ステージの所為なのか声量もそれなりにあったと思われる。oasis時代の名曲であるLive foreverやChampagne Supernovaを歌う姿を観た時は少し涙ぐみそうになった。。。プロモーターが大手だったらもっと観客を動員できただけに残念でならない。
解散してしまった今、もう一度聴き直してみてはどうだろうか?